栄養士と管理栄養士の大きな違いは、管理栄養士になるには国家資格が必要ですが、栄養士の方は厚生労働大臣の指定した栄養士養成施設を卒業後、都道府県知事の免許を受ければなれる仕事です。栄養に関する指導を行うという点では、両者ともに共通しています。管理栄養士の勤め先が「特定給食施設のうち、1回300食以上1日750食以上提供する給食施設」なのに対して、栄養士の方は「継続的に1回100食以上または1日250食以上提供する給食施設」なので、管理栄養士の方がより活躍できる範囲が広くなります。
栄養士に向いてるのは、料理が好きで健康に関心のある人です。栄養士の仕事先として多いのは給食会社なので、献立の作成と調理が主な仕事です。栄養士というよりは調理師に近い仕事内容でしょう。また、給食で重い鍋を持ちますから、体力がないとキツイ仕事です。ほかに、食品メーカーに勤めるという選択もあります。食に関する仕事に就くのに適した資格です。
管理栄養士に向いてるのも栄養士同様、料理が好きで健康に関心のある人ですが、栄養士が健康的な人を対象に給食を行うのに対して、管理栄養士の方は病気を持つ人に対しても、給食を行うことが可能です。病院に勤めたいなら、管理栄養士の資格を取ることでしょう。また、管理栄養士が栄養指導を行う際には、保険診療報酬が支払われます。資格給のようなものも付きますから、栄養士の人は国家資格を取得して管理栄養士として転職することで昇給が期待できます。
食の安全が重視されている日本では、栄養士と管理栄養士の需要は高く、栄養士と管理栄養士の専門求人サイトがあります。高齢化社会を反映して、老人ホームや介護施設の求人が増えています。転職先をお探しの方は、専門求人サイトをあたってみてください。
栄養士と管理栄養士の資格を持っていれば、派遣会社に登録して働くことが可能になります。登録後は、栄養士は学校や食品メーカー、給食会社などに派遣されます。管理栄養士の方は、さらに病院や医療施設など、広範囲に仕事をすることができます。
派遣会社に登録する場合、栄養士もしくは管理栄養士の資格を持っていることで、あらゆる食に携わる仕事先に採用される可能性が出てきます。メニュー開発やレシピの提案など、多方面で活躍できるチャンスがあります。
